2.音を出す 
 2.1音が出る原理
 @尺八の音が出る原理はリコーダなどと同じです。
 Aリコーダは吹き口の部分から、下図のように水平に空気が送り込まれ、
     エッジ(尺八の歌口)部分で空気が上下に分かれ、結果として空気圧が微妙
     に変化・振動し、音になります。
 B尺八では、リコーダ等の吹き口からエッジ(歌口)に対して直線的に水平に空
     気を送り込む状態を実現することで音を出すことが出来ます。

 
2.2顔と尺八の角度
 @尺八の歌口が斜めになっているのは、下図Bのように尺八の歌口と顔(顎)を
     フィットさせる角度を意味します。歌口が顎にフィットすることで歌口の凹んだ
     部分と唇が一定の距離を保つ重要な要素となります。
 A顎を引きA下図中のように尺八に対して顎が上がってはいけません。
  B顎を引くことは、尺八の歌口と唇が近接し一直線になる重要なボイントです。
2.3 唇と歌口
 @尺八の場合でもリコーダ等と同じように空気を送り込む仕組み・原
    理を実現することが大切です。
 A上図Bの構えのように軽くお辞儀をした形で上図Bの構えのように
    顔はやや下を向いた角度で顎を引き、尺八の先端を見る感じで、歌
    口を顎と唇にフィットさせます。
 B顎を引き下唇を歌口に少し入る感じで軽く押し当て顎を引き、唇の
    上下で歌口を挟み込む感じで軽く閉じます。この動作が尺八の歌口
  が安定する重要なポイントになります。
  C唇を閉じそのまま吹けば顔と直角に空気が出るので歌口の傾斜分空
    気が上滑り(図左の赤→)することになります。そこで歌口の傾斜分
    唇全体をほんの少し下に向け吹くことを意識する事で歌口と正対・
  近接し空気が直線的に効率良く送り込まれ(図左の青→)正しい音が
  出ることになります。
  D尺八の歌口の口径が比較的小さい場合は上記方法で良いですが、歌
  口の口径が大きい場合や下唇が大きい場合で唇の中心が歌口より上
  になると空気が上すべりするようになります。この場合歌口の下部
  の下顎に当たる部分を削るなどの調整が必要です。
 E重要なことは、正しい構えで下図に示す唇の中心が歌口の凹んだ中
  心に正対するように常に意識することです。
 F唇の開閉は歌口の下図の点線の範囲を守ります。
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